サッカーは冬のスポーツなのにJリーグはなぜ冬に開催しないのか
今回はJリーグについての疑問です。
現行の開催時期は春に開幕して秋に閉幕する春秋制ですが、本来冬のスポーツである
サッカーのリーグを運営するなら秋に開幕して春に閉幕する秋春制の方が自然です。
ではなぜそうしないのか、そうしてこなかったのか。
Jリーグ創設時のいきさつも踏まえて考えてみます。
「Jリーグを秋春制にしませんか?」
サッカーは冬が原則
マラソンやラグビーもそうですが、とにかく走る量の多いスポーツは冬がメインです。
夏に開催しても選手のパフォーマンスが落ちて試合の質も下がってしまうからです。
でももしかしたらJリーグが夏に開催されているからサッカーは夏のスポーツと勘違い
している日本人は意外と多いかもしれませんね。
サッカーの試合は冬が原則で、観戦者も完全防寒スタイルで臨むのが本来の姿です。
なぜJリーグは春秋制なのか
表向きには野球のシーズンとぶつけて勝負したといった話も聞こえますが、Jリーグ
創設時は絶対失敗できない状況だった事を考えると当時から入場者数の確保が課題で
あり、その為には観客動員の見込める春秋制でいくしかないという算段だったと予測
されます。
つまりはこの時点で観客を甘やかしてしまったとも言えそうです。
また、基本理念である「地域密着」を推進する為には将来的に北海道や東北、北陸と
いった豪雪地域にもクラブを置きたいという考えも有った事でしょうし、そうした地域
では秋春制でのリーグ参加は困難という見方から春秋制でのスタートになったのかも
しれません。
要するに観客動員が見込めて豪雪地域でも試合が開催できるメリットを優先した形が
今なお続いているという事ですね。
秋春制を実現させるための課題
一番の課題は何と言っても豪雪地域での試合開催になりそうです。
先述した北海道・東北・北陸のうちJ3以上にまだクラブが無いのは福井県くらいで、
他はどこもJリーグのクラブが存在します。
冬での試合環境を万全に整えるには融雪では限界が有るでしょうしドーム化しか
なさそうですが、費用を考えると現実的ではありません。
また、仮に試合環境が整ったとしても客足は遠そうですし、雪に不慣れなアウェーの
サポーターが現地に赴いた際に転んで怪我したりといった事故も多発しそうです。
秋~春のうち冬季だけは当該クラブにアウェーの試合を組ませるという案もありますが
試合は組めても練習場の確保が大変になるのは明白で、当該クラブにかかる負担は
かなり大きなものになるでしょう。
とても公平とは言えませんね。
この課題があまりに大きすぎ、去年末に行われたJリーグの理事会でも秋春制への
移行案は却下されました。
他国のリーグ
ヨーロッパの主要リーグは秋春制、こことカレンダーを合わせると選手の移籍が
スムーズになるのもJリーグ秋春制のメリットですね。
平均気温が低い北欧も平地は雪が少ないようで秋春制を敷いています。
寒いイメージのあるロシアも秋春制ですが、さすがに冬季中断を長めに設定していて、
12月中旬から2月末までは試合は組まれていません。
日本に近い気候の北米やカナダは日本と同じ春秋制。
中国、韓国も春秋制ですね。
私の理想
それぞれのメリット・デメリットは挙げきれませんが、秋春制のメリットをもう一つ
紹介すると、試合のクオリティが上がるとリーグ全体のレベルも上がり、ひいては
日本代表のレベルアップにもつながります。
国際試合で躍進すればさらにサッカー人気が高まる可能性も有りますね。
でもやっぱり課題解消の壁は高く、下手すると人気低迷のリスクも有ります。
難しい問題ですね。
というわけで今回の疑問は
Jリーグは秋春制にすべきか、現行の春秋制のままがいいか
皆さんはどう思いますか?