すぽかん

スポーツ観戦の本質に向かって

甲子園の応援で見られる悲しい全体主義

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今回は高校野球の全国大会、いわゆる甲子園についての疑問です。

近年特に目につき始めたのが、一般の観客が劣勢のチームの攻撃時にタオルを回して

相手チームにプレッシャーをかけるタオル回し応援ですね。

ネットでは賛否両論あるようですが、個人的には否定的です。

 

「タオル回し応援はやめませんか?」

 

 

発端となった試合

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発端と言われているのは2016年夏の東邦vs八戸学院光星の試合です。

八戸学院光星が4点リードで迎えた9回裏の東邦攻撃時、東邦としては最後の攻撃になる

かもしれないという事で一塁側の応援団はもちろん熱のこもった応援を始めます。

すると先頭打者が打席に入った時点で甲子園の観客全体が東邦の応援歌に合わせて

手拍子を始めました。

先頭打者が出塁してからは手拍子もどんどん大きくなります。

おそらくこれだけでも守る八戸学院光星のナインには相当なプレッシャーになった事

でしょう。

東邦が1点を返してからは客席のあちらこちらでタオルを回す応援が見られるように

なり、TV中継ではバックネット裏の子供たちまでタオルを回している姿が捉えられて

います。

東邦が同点に追いついた頃にはいよいよ球場全体にタオル回しが伝染し、最後は東邦の

サヨナラ勝ちで試合終了。

両チームには大きな拍手が送られました。

 

タオル回しはなぜ悪いのか

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まずは視覚的な妨害効果が挙げられそうです。

野球のボールは小さく、フライを捕る時に後ろで白いタオルでもぐるぐる回されたら

捕りづらいのは間違いないですね。

プレーの邪魔になるので止めるべきでしょう。

あとは精神的な重圧効果も大きそうです。

件のサヨナラ負けを喫した八戸学院光星の投手は試合後に

「スタンドが全員敵に見えた」

と語っています。

これほどの重圧を高校生に与えていいものでしょうか。

甚だ疑問ですね。。

 

観客はなぜタオルを回したのか

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ネットに残っている当時の観客の声で目についてしまうのが

「周りがやっていたから」

というものです。

まさに全体主義、赤信号みんなで渡れば怖くないという残念な意識です。

そして無意識的には

「ここから逆転したらすごい事になるな」

という観客の勝手な理想を現実のものにしようとした結果のタオル回しと私は捉えて

います。

でも、そんな身勝手な観客の理想に応えるために高校球児は辛い練習を乗り越えてきた

わけではないはずですよね。

 

高野連の取った対策

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高野連は甲子園の出場校にタオル回しの応援を自粛するよう求めています。

応援団からスタンド全体にタオル回しが伝染するのを防ぐためですね。

ただ、一般の観客に対してはその限りではありません。

何でもかんでも規制してしまうと最終的には応援自体が禁止になってしまいますしね。

というよりもこれは一方では観客のモラルに問いかけているようにも思えます。

プロ野球でするような応援を甲子園でもしていいものなのか、一人一人がしっかり

考えて観戦してほしいですね。

 

私の理想

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選手は必死で頑張ってるのにリードしたら急にスタンド全体が敵になるなんてそんな

馬鹿げた話はもう終わってほしいと思います。

本当にスポーツ観戦に対しての疑問は尽きません。。

 

というわけで今回の疑問は

甲子園の一般客によるタオル回し応援は賛成?反対?

皆さんはどう思いますか?